勉強する時間を作ろう


 
あなたには学歴がない。僕にもない。
 
他人よりも学校に通っていた時間が短かったからと言って、大人になってから勉強することを諦めていないだろうか?
 
人生に必要なことを教えてくれるのは学校だけじゃない。
必要なことは自分で学べばいい。
そのための時間を何としても確保して独学に励もう。
 
時間の作り方は様々だ。
 
あなたが会社勤めをしていて、通勤時間が長いならそれを利用すればいい。
 
でも個人的な経験から言うと、早起きすることに勝るものはない。
 
朝、余裕を持って起きれば、クリアな頭で、誰にも邪魔されず、しかも、家の中にあるものをフル活用して勉強に取り組める。
 
できれば残業も限りなくゼロに近付けよう。
更に可能であれば勤務時間そのものを短くしてもらえるよう上司に掛け合ってもいい。
 
「そんなおこがましいことはできないよ」という声が聞こえてきそうだが、僕は実際にこれをやった。
 
自分が独立したいことへの熱意と、そのためにどれだけ時間が必要で、その時間をいかに大切に使っているかをちゃんと説明すれば、意外と上司は協力してくれる。
 
上司からしてみれば、グダグダ文句ばかり言ってさっぱり仕事しない奴より、しっかり目標を持って自己管理をしてくれる人間のほうが部下としてはありがたいに決まってる。
 
上司が協力的になってくれたら、短縮された勤務時間を有効活用してちゃんと「実績」というかたちで恩返しをしよう。
 
逆にもし、独立したいというあなたの意見に上司が難色を示したら、素直にその理由を詳しく聞いてみよう。
あなたの言ってることや考えに不完全な部分が見つかるかもしれない。
 
これは悪いところを改善する絶好のチャンスだ。
早速その不完全な部分を完全にするためにはどうしたらよいか考えてみよう。
(独立すると、こういう自然なフィードバックをもらえるチャンスはぐっと減るので、直せるものは今のうちに。)
 
 
ただし、上司の言ってることがあまりにも利己的だった場合、話は別だ。
 
 
僕は幸運にも上司に恵まれてきたけど、あなたの職場環境が劣悪な場合は、ちょっと他の方法を考えないといけないかもしれない。
 
所謂「社畜」的な働き方から抜け出す方法みたいなものは僕の経験上持ち合わせていないからここでは割愛させてもらう。
 
でも思うに、社畜に甘んじてる時点で、独立はちょっと難しいんじゃないかと思う。
 
「会社」という何もかもが事前に用意された環境で自分の力を十分に発揮できないようであれば、ゼロから全てを揃えなきゃいけないフリーランスの世界で何ができる?
 
厳しいようだけど、そこんとこもう一回よく考えてみよう。
 
 
 
 

終わりはない


 
さて、いろいろと策を講じて勉強する時間が確保できたとしよう。
 
もしあなたが活躍したい分野で本を読むことが勉強につながるなら、個人的には図書館をがんがん利用することをおすすめする。
 
ほしいのは知識であって蔵書じゃない。
 
本を買う前に図書館を利用する利点はいろいろあるけど、一番は期限付きってところだ。
 
借りたからには返す前に読んでしまおうと思う。
一度読んでみて、何度でも読み返したい、または、脇に置いてリファレンスのように使いたいと思ったら買えばいい。
 
 
逆にWebでの情報収集はほどほどにしよう。
 
ブックマークをしこたま溜め込んでもあまり意味が無い。
 
それなら、検索して分かった内容のサマリーを自分のブログにまとめるのがいいと思う。
一度まとめてしまえば忘れることができるし、Web上の記事は他に必要としている誰かを助けることができる。
(それに文章力も付くしね。)
 
 
本やWebだけじゃない。独学の方法は様々だ。もちろん目的も人それぞれだと思う。
 
あなたがネットショップを開業したいなら、ショッピングそのものが勉強になる。
あなたが山岳ガイドを目指すなら、野山を歩くことそのものが勉強だ。
 
身を置きたい業種・業界の中で日常的に行われていることをもう一度よくよく見詰め直してみよう。
そうすれば思った以上にたくさんのことが学べるはずだ。
 
大事なのは勉強し続けること。
 
勉強に終わりはないと覚悟すること。
 
そして終わりのない勉強を無理なく続けて、更に楽しみに変えていくにはどういうやり方でアプローチすればいいかを真剣に考えることだ。
 
 
 
 

習慣にする


 
僕はプログラミングと経営が仕事なので、独学での勉強法はもっぱら本を読むことだ。
 
僕は常に持ち歩いているものがある。
 
 

  • 今読んでいる本
  • カレンダーと無地のメモ帳が一緒になった少し大きめの手帳(ペン挿し付き)
  • なんでも思いついたことを書きなぐるための大学ノート

 
 
これらを「持ち歩かない」という選択肢は捨てた。
 
だから外出するときはいつも、こいつらが詰め込まれたリュックやカバン(少し重い。もう慣れたけど)といっしょだ。
 
常に持ち歩いていると、自然と生活の一部になるものだ。
放っておいても勉強し続ける。
 
 
本を読んでいる時のテクニックをひとつ。
 
読んでいてどうにも頭に入ってこない部分に突き当たることはよくある。
そんなときは「読み流す」ようにしている。
 
読み流すと、意味は分からなくてもなんとなく脳が勝手にスキャンしてくれる。
 
人間の脳は放って置いても学習するようにできている。
 
スキャンさえしてしまえば(意識的にコントロールはできないけど)いつか理解してくれるものだ。
 
実生活でのふとした瞬間にメタファーと照合して理解してしまったり、いつの間にか関連する図書に手が伸びていて、実はいくつかの用語の意味が分からなかっただけだと気付いたりする。
 
これもやはり継続して「勉強し続ける」という習慣があって初めて実現できることだと思う。
どんなに為になる知識を丸暗記しても、生活や仕事の中で直面する事実と関連付けができなければあまり意味が無い。
 
理解につながる瞬間はランダムにやってくる。
だから、その時に備えて勉強し続けるしかない。
 
学んだことが理解につながる瞬間をちょくちょく経験するようになると、自然と勉強するのが楽しくなる。
楽しくなれば、まず最初に義務感から開放される。嫌々勉強するほど辛いことはない。
 
 
 
 

友達少し居ればいい


 
誰から言われなくても自発的に勉強する習慣を身に付けると、想像以上にたくさんのことを自信を持って実行できるようになる。
つまり実行力がつく。
 
すると、学歴や資格やキャリアが無いことへのコンプレックスはどこかへ消えてしまうし、もっと良いことは、学歴や肩書で他人を判断しなくなる。
 
「生身の人間」を相手に話をできる機会が増える。生身の人間同士の対話を好む人達は得てして知的探究心を掻き立ててくれることが多い。
あなたはより熱心に様々なことを学習したいと思うようになるだろうし、そんなあなたを必要としてくれる人も増える。
 
自立して仕事をする上で、知的な人々とのネットワークの重要性はどんなに強調しても強調し過ぎることはない。
 
ただし、やり過ぎは良くない。
知的な友人は数人いればいい。
 
何でもそうだけど多すぎるのは良くない。過ぎたるは及ばざるが如しである。
 
 
 
 
←前 | 次→

 
 
 

目次

 
何もない人のためのスタートアップガイド

  1. 見せるのはあくまで真実だ
  2. 独学のすすめ
  3. 一人で抱え込まない
  4. ゲリラビジネス
  5. 敵の力を利用する
  6. 利益は手段だ。目的じゃない
  7. 他人の話を聞き過ぎちゃいけない

 
 
 

§1315 · By · 2月 8, 2014 ·