Liveでエフェクターを使ってみましょう。
Liveではエフェクターを置く場所が3つに区別されています。
エフェクター本体はLive デバイスの中の「Audio Effects」フォルダーに格納されています。
これらエフェクターを設置したい場所にドラッグ & ドロップして使用します。
トラックエフェクト
トラックエフェクトは、トラックのグリッドで鳴らされる原音に対して直接効果を与えるエフェクターです。付け加えれば、エフェクトがアサインされたトラックにのみ効果を与えます。
上の画像を例に取ると、「1 Audio」トラックの再生音(Sample1)に対して、エフェクターが2つ(Dynamic TubeとChorus)が設定されています。
トラックエフェクトの効果が及ぶ範囲は、そのアサインされたトラック内に限定されます。ですので、ディレイのように、元の再生音が無音になった後も効果が持続するようなエフェクターも、トラックのボリュームフェーダーを下げれば聞こえなくなります。
リターンエフェクト
リターンエフェクトはあらかじめ設定しておいたエフェクト効果を、各トラックに一時的にかけたいときや、トラック毎にエフェクト効果が及ぶ割合を変えたいときに使います。
ちょっと高価なDJミキサーにはエフェクターをマウントしたものがありますが、エフェクターを選び、エフェクトをミックスするチャンネル(トラック)を選択し、エフェクター用のつまみでミックス具合を調節するものが多いようです。これこそ正にリターンエフェクトに相当します。
上の画像の場合、リターントラック AとBがあり(画像で前面に出ているのはAの内容)、「1 Audio」トラックから、リターントラック AへはMaxの値、リターントラック Bへは半分ぐらいの値でSendが設定されています。「2 Electric~」トラックのSendはどちらも値0のままです。このときリターントラック A, Bともに、トラックから送り出された音量に対して、それぞれ設定されたエフェクトをかけ出力します。
なお、リターントラックでかけられたエフェクトはSend元のトラックの音量を下げても、エフェクトの効果が続く間は持続します。リターントラックからのエフェクト音をOffにするためには、リターントラックのフェーダーを下げる必要があります。
マスターエフェクト
各トラックとリターントラックから出力された音が行き着く先=マスタートラックにかけられるエフェクターがマスタートラックです。
最終的に楽曲の全体に対して与えたい効果を選択し、マスタートラックにエフェクターをアサインして行きます。
オーソドックスなマスターエフェクトの部類としてコンプレッサー/リミッター、イコライザー、リバーブなどが挙げられますが、特に決まったルールがある訳ではないので、ご自身の耳を信じて好きなエフェクターをどんどん試してみましょう。
エフェクター個別の解説は次の「コラム: エフェクターの基礎知識」へ引き継ぎます。